我が家の工事はちゃんとやって貰えてるのだろうか?
そう思ったことはありませんか?
大切な家を傷めない為に、目を光らせるべきポイントを電気工事士歴15年以上の「しょーん」が解説します。
太陽光発電を設置して貰うことになったんだけど、工事の事は分かんないし業者にお任せで大丈夫かな…
業者目線で「コレだけは気を付けて見ておいて!」ってポイントを解説するよ
家を建てる時、リフォームの時、太陽光発電を導入する機会はそれぞれです。
発電が正常に行われないのは、電力会社からの明細で「あれ?何だか思ったより売電金額が少ないな」と判断できますが(売電に影響が少ない故障は別)ジワジワと目に見えない影響(施工不良)があります。
そういった、一見問題なさそうだけど実はアブナイ施工を見抜ける様に注意点をお伝えします。
屋根にゴミが溜まっていく?配線に注意
屋根にゴミが溜まるってどういう事なん??
太陽光パネルから出ているケーブル(配線)が垂れて、
それにゴミが溜まっていく事があるんだよ
これは太陽光パネルと屋根の隙間を撮った写真だよ
ズームしたのが下の写真
ケーブルが通ってるのが見える
配線(ケーブル)が屋根に付いているのが見えるでしょ?
そこに枯葉や飛んできた小枝なんかが溜まっていく事があるんだ
そりゃゴミが溜まるのはなんか嫌だけど、実害ってあるの?
稀にゴミが溜まりすぎると雨水が逆流して雨漏れの原因になる事があるよ
特に瓦系の屋根は上から下に流れる水は問題ないけど、
せき止められた下から上への水は屋根面に入ってくるんだ
仮に堰き止められた水が屋根面に入ったからと言って、即雨漏れに直結する訳ではありません。
屋根には瓦の下には防水シートが貼られている為です。
ただ、この防水シートもタッカーというホッチキスの様なもので打ち付けているだけなので、いずれ隙間から雨水が侵入してくる可能性があります。
では、これらの事態を回避するにはどうすれば良いのでしょうか。
太陽光パネルの配線はなるべくフレームに固定して下さい
施工業者(ハウスメーカー)にこう伝えて下さい。
そして可能であれば、施工写真の提出も求めれば完璧です。
業者を信用しないと言う訳ではありませんが、業者によって「施工レベル」に差があるので、配線を垂れ流すのが「当たり前」の業者もいるのです。
配線が屋根に垂れ下がっていたとしても、電気的には何ら問題がない状態なんだ
施工前に一言伝えるだけで対応してくれるハズだよ
壁に水が入ってくる?外壁の処理は適切に
太陽光パネルの配線は分かったけど、壁に水が入るってどう言うこと?
太陽光パネルは屋根に設置するんだから壁は関係ないじゃん
実はこっち方が被害が出た時の影響は大きいかも
ちゃんと処理しないと、雨水が壁の中に入ってくる事があるんだ
この写真は屋根の太陽光パネルから屋内のパワーコンディショナ(接続ボックス)へ向かう配線を家の中に取り込んでいる写真だよ
壁に付いているカバーは「防雨入線カバー」と言って、雨水が屋内に入ってこないようにする部品です。
この部品も使い方や施工によっては正しく雨水を防げない場合があります。
正しい施工は以下の通りです。
- 防雨入線カバーの外周にシーリング処理を実施する
- 配管は水切り形状で取り込む
- 可能であれば、配管の口は防虫処理を施す
1〜2については間違いなく実施した方が良い処理で、3については出来ればと言った所です。
それぞれにどう言う意味があるのか、下記で解説します。
1.防雨入線カバーの外周にシーリング処理
防雨入線カバーは、それ自体で防水性がある部材です。
ですが、特定条件下ではその防水性が低くなる事があります。
この施工イメージの通り、外壁は「凹凸が無い壁」が前提となっています。
ここで思い出して欲しいのですが、あなたの家の外壁は凹凸がありませんか?
最近の家は外壁が「サイディング」で仕上げる事が多いので、デザイン性に富んでいると思います。
つまり、凹凸が多いと言う事ですね。
標準施工だけだと凹凸から雨水が侵入してくる可能性が高くなってしまいます。
施工前にはこの様に伝えてみて下さい。
入線カバーの周りも防水処理をお願いします
この人分かってるな…
トラブルにならないように職人さんに伝えよう
と思って貰えるかは分かりませんが、少なくとも防水処理は行ってもらえるハズです。
入線カバーに限りませんが、換気扇フードや屋外コンセント等雨水対策は十分に行う必要があります。
一度水道(みずみち)が出来てしまうと止めるのが大変手間だからです。
まとめ
今回のポイントは以下の2つです。
- 太陽光パネルの配線は垂れないように固縛する
- 入線カバー周りは止水処理をお願いする
特にパネルの配線については、水トラブルだけではなく配線に枝や動物などが引っ掛かり切断・損傷の可能性もあります。
長く使用して元を取る設備なので、使用者の予期しない部分のトラブルはできるだけ避けたいですね。
以上、施工者目線での「気をつけるポイント」を紹介しました。
少し細かい内容でしたが、打ち合わせの際にサラッと伝えてトラブルを未然に防いでください。
ではまた!