軽EV(電気自動車)の登場で、にわかに自動車業界が活発になっていますね。
電気自動車(以降EV)は有りなのか。それともまだ早いのか。
時代はEVだよね!
Vなんて早い!インフラ整ってないでしょ!?
実際のEV事情を説明するよ!
日産リーフ(初期型)をセカンドカー兼蓄電池として6年間使用しているしょーんが、電気自動車が蓄電池に向くのか。そのコストは?こういった事をお伝えすると共に、現行型リーフ導入のイニシャルコストもご紹介します。
太陽光発電+EV蓄電池のエコな環境を自宅で構築していますが、目的はもちろん環境配慮・・・ではありません。
FITによる売電効率の最大化と深夜電力の有効活用こそがリーフを導入した目的です。
- 日産リーフを蓄電池として導入する際の費用が分かる
- リーフの40kWとe+を購入する際の値引き額が分かる
- リーフを買っていい人・そうでない人が分かる
この記事を読んで分かる事まず電気自動車を蓄電池として利用する事ですが、結論をお伝えします。
EVの蓄電池利用は選択肢として「有り」
以降の項目で詳しく解説します。
- 電気自動車を蓄電池兼セカンドカーとして6年間運用している
- 電気工事・通信設備事業で19年の設計、施工実績
- 新築・リフォーム共にEVや蓄電池、太陽光の設計実績
電気自動車の蓄電池利用
自宅新築の際に日産リーフを購入して丸6年間使用してきた上で、EVが蓄電池に向いているかどうかですが、結論は先ほどもお伝えした通り選択肢として有りです。
EVを蓄電池として運用する上で、定置型蓄電池と比較して何が優れているかと言うと、ズバリ圧倒的なコスパの高さです。
一般的な定置型蓄電池が20〜30万円/kWhなのに対して、BEVは10万円/kWh以下に抑える事が可能です。
もちろんデメリットもあり、概ね以下の通りです。
- 電気「自動車」なので家に無い(繋がっていない)時がある
- 定置型蓄電池に比べてサイクル回数が少ない
- 自動車1台分のスペースを占有する
- 自宅放電以外に走行でも電力を使用する
- V2H設備(いわゆるEVパワコン)が別途必要
中には「当たり前じゃない?」といった内容もありますが、実際に使用してみると想定していたよりも不満だったと言う事にもなりかねません。
どの程度車(走行)として使用するか、何年で運用する計画か、ファーストカーとしてなのかセカンドカーなのかなど設備投資前にはしっかりとイメージを固めて下さい。
初期型リーフから現行型への買換え背景
初期型リーフを6年間運用してきたのですが、現在現行型リーフの導入を検討しています。
その理由は1つだけでバッテリー劣化です。
新車状態で電池容量が24kWだった初期型リーフですが、概算で1/3の8kWまで下落してしまいました。
しかもバッテリー劣化が著しい車両にV2Hシステム(筆者は三菱電機製を使用)が強制的に制限を設け、バッテリー保護として40%以下の領域は使用できないようになりました。
つまり現状使用できるバッテリー容量は40〜100%の間約4.8kWとなります。
一般的な住宅で使用する1日の電力量が18〜20kWなので、全くもって蓄電池としての容量が足りなと言う事です。
V2Hシステムが40%制限を掛けた辺りから、中古車かCEV補助金を申請して新車を購入するか考えていました。
現行型リーフの見積を取ってみた
自宅は太陽光発設備(売電単価35円)を取り付けています。
太陽光発電システムで発電した電力は、なるべく多く電力会社へ売りたいので自宅の電気は蓄電池(日産リーフ)から給電しています。
その給電する電気は深夜電力(約13円/kWh)で溜めたものです。
つまり、日中は太陽光で得た電力をなるべく多く売って、夜間に溜めた安い電気で丸1日生活したい。
先程の通り劣化した初期型リーフでは、2〜3時間程度で家への給電が終わってしまうので、新型リーフを導入したらどの程度で元が取れるのか計算してみた所、筆者の環境であれば8〜11年で車両代が回収できる事が分かり、日産ディーラーに行って見積りを貰ってみました。
(40kWモデルで約8年・e+で約11年)
40kWの見積と値引額
40kW(Xグレード)にオプション10万強を付けた車両で、値引が約32万円でした。
メーカーオプション+ディーラーオプションが10万ちょっとで30万以上の値引です。
正直最近は半導体不足や、海外生産の部品が納期遅延となっており、車の生産体制がひっ迫しています。
その為価格は高騰気味ですので、値引は端数切りくらいしかしてもらえないと思ってました。
e+の見積と値引額
今回の本命「e+」の見積です。
オプション関係は同等で、約37万円の値引です。
いきなり訪店して見積をとり、スッピンに近いグレード&オプションで30万オーバーの値引を貰えるとは・・・と言うのが正直な感想です。
CEV補助金間に合えば購入しようかなーくらいに考えていたのですが、グレードやオプションを含めて真剣に検討する事にしました。
新型リーフ導入で得られるもの
今回実際に現行リーフを導入する事となりそうなので、メリットをピックアップしてみた。
- 自家消費している太陽光発電を最大効率で売電に回せる
- 安価な深夜電力で日中も生活できる
どちらも蓄電池としての性能を最大限発揮する事を念頭にしています。
BEV(車両単体位)としてのメリットは以下の通り。
- より遠くまで走れる(特にe+なら、より長距離を走れる)
- 充電性能が高い(e+は70kW対応)
- プロパイロットで長距離運転が楽ちん
③のプロパイロットは他の車種でも対応していますが、基本的に1日300km以下の運用であれば、基礎充電(又は目的地充電)のみで対応可能です。
今使用している初期型リーフを運用した経験上、日本の脆弱な充電インフラでは経路充電を頼りたくないので、1日350km以上走行する様な使い方をする場合はTesla車か、ガソリン車(又はハイブリッド車)にした方がストレスが少ないでしょう。
個人的には40kWモデルのリーフで経路充電を使用しつつ、長距離を走行するのはまだまだストレスが多いと思い、e+の購入を考えています。
日産リーフの購入が向いている人・そうでない人
日産リーフを蓄電池として導入することが向いている人とそうでない人を検討してみました。
向いている人
- 卒FITをして、蓄電池を検討しているが良い定置蓄電池候補がない人
- 車両をセカンドカーとして運用する人
- サンデードライブで使用する時は1日の走行距離が200km程度(40kWモデル)
- 遠出をしたとしても300km以下(e+モデル)
向いていない人
- 蓄電池は検討しているが、EVはファーストカーとしての運用を考えている
- V2Hシステム(約100万)と一緒に導入するのはコストが掛かりすぎる
- これからV2H設備を設置した上で儲かると思っている
これからEVを蓄電池として導入される方は卒FITされた方か、まだFITの最中(それも10kW以上の容量を設置している)方であればかなりオススメと言えるのではないでしょうか。
少しでも本記事が参考になれば幸いです。
ではまた!